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最優秀作品【中学生作文コンテスト】(2011年度)

〜最優秀賞(県知事賞)〜
「もしも私が国連職員なら」
山口大学教育学部附属山口中学校3年 渡辺 愛(わたなべ あい)さん
 髪の色、肌の色、目の色、言葉。私とは全てが違った。私は、小学二年から一年半、アメリカで生活した。私が通っていた現地の小学校での最初の印象がこれだ。しかし、言葉が通じなくても単語を教えてくれ、手をひいて教室まで誘導してくれた。笑いかけてくれ、ハグもしてくれた。とてもフレンドリーだった。この時、言葉が通じなくても誰とでも仲良くなれると思った。しかし、現状はどうだろうか。世界のどこかで戦争が起こっている。罪の無い人達が亡くなっている。病気や飢えた子ども達がたくさんいる。なぜ大人になって国規模になると皆仲良くできないのだろうか。私は幼い頃から戦争のアニメや話を聴く度、単純に「世界が平和だったらいいのに」と思ったものだ。
 そしてニューヨークに行った時のことだ。国連本部に行った。そこには銃の口が結んであるモニュメントがあった。私が望んでいることをそのまま表しているようだった。そのモニュメントは今も私の脳裏に焼きついて離れない。
 今年の修学旅行での沖縄。そこでまた、悲惨な戦争の傷跡を見た。そして私は決心した。もう二度と同じ過ちを繰り返してはならないと思った。たった半世紀前、たくさんの人々が戦争で犠牲になった。また今もなお、その戦争におびやかされている人達がいる。私が国連職員なら、まず戦争をなくす努力をしたい。そのために戦争国の考えを変えることが大事だ。暴力で物事が解決する訳がない。それが分からなければ戦争はなくせない。では、どうすればいいのか。私だったら話し合いの場をたくさん設ける。当事者どうしだけだといがみ合うかもしれない。だから第三者に仲裁を頼む。私たちも部活動で何度ももめ事を経験した。主張をゆずらない者どうしでも、周りの皆で意見を出し合い、妥協点を見つけた。子どもにもできるのだから、絶対にうまく行くはずだ。もう一つの方法として、核兵器や武器をなくすことだ。武器がなければ戦争は起こせない。自国を守ると言い訳をして、核兵器を作る。力を見せつけようとするだけに違いない。世界中の人々の命をおびやかしてまで作り続けるのか。私には理解できない。争いがなくなれば全ての武器は不要だと思う。私はその争いの原因を究明することが最も大事だと思う。宗教の違いや資源を求めての争い。原因は色々あると思う。しかし、全ては話し合って原因をつきとめれば解決できるはずだ。そして、二度と同じ理由で戦争が起こらないように対策を考えるべきだ。そうしたら、同じ理由で戦争は起こらなくなると思う。
 もう一つやりたい事がある。それは、アフリカの飢餓で苦しむ人々を助けることだ。その飢餓をなくすためには、作物を育てる技術を手助けすることが一番だと思う。砂漠化して作物が育ちにくい環境でもある。しかし、日本人はもともと農耕民族だ。太古の昔からの経験を活かして、農業技術者をたくさん派遣する。その土地に適した作物を考えることも重要だ。そしてその技術を根付かせて、代々伝えていく。そうすれば、何があっても乗り越えられるのではないか。
 戦争をなくす努力も、アフリカの飢餓で苦しむ人々を助けるにも、対話が絶対必要になってくる。だからそのためにも私は英語を勉強しようと思う。英語をマスターすれば、世界中の半分の人と会話ができる。色々な価値感を学ぶことも大切だ。世界中の様々な思想を理解することでお互いを認め合える。会話を繰り返すことで、相手の意見を尊重できるようにもなる。今、私には世界を変える力はない。しかし、世界で苦しむ人々のことを忘れずに、今できることを精一杯やりたい。世界中の人が笑顔になるように祈りながら。
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