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 募集要項(2011年度)  出場者と入賞者一覧(2011年度)

スピーチ概要(応募時の概要を原文のまま掲載)

異文化を理解するには
金 美娜
電車を常に使用している人ならよく聞くアナウンスに思い当たりませんか。「今日もご利用ありがとうございます。携帯電話の電源を切るかマナーモードに設定、周りに迷惑を掛けないようお願い申し上げます。」最近、スマートフォンのブームで、静かに席に座って液晶パネルを一生懸命押している人達が日本には溢れています。これは中国では絶対見られない光景です。もしかすると日本の携帯電話の発展はこういう社会の状況をよく表していると思います。このような異文化を体験することは生活の中でよくあります。

ある外国人の先生が家のマンションのエレベーターに5,6歳の子供と一緒に乗ったら、この子が途中で降りる時に、「閉める」のボタンを押しながら降りたので本当にびっくりし、子供がこういう行動をするなんて自分の国では考えられないことだと言いました。人に迷惑を掛けてはいけないという意識が強くて静かな環境に慣れた日本人に比べて見たら、中国人のイメージは多くの場合「騒がしい」ということになるように思えます。しかし、中国も悪いことばかりではありません。ある日本人夫婦が中国旅行をしたときの感想で「束縛感がなくて日本にはない快適感があって心がスッキリした」と言っているのを聞いたことがあります。異文化の中に飛び込み、自分の国にない感じをあじわうことで、その国の良さがわかるのだと思います。

また私の異文化体験であることですが、日本のお弁当は、色々なおかずが彩りよく入っていて、細部まで考えながら作られていて私には一つのアートに見えました。中華料理はどこの国でも親しまれて人気があるといますが、お弁当にこだわっている人はほとんどいないのではないかと思います。ある日本人の友達が私に「昨日中国人の留学生が餃子をお弁当として持って来たのを見てびっくりした。」と言いました。餃子をお弁当にしても特にいけない理由はないと思いましたがこの友達は「日本人も餃子が好きだけどお弁当のおかずに餃子はあまり入れないし、まして餃子だけのお弁当は見たことがない」と言いました。隣人国として髪も目も黒く、同じ黄色い肌や顔だちである日本人や中国人、食文化からも微妙な文化の差があることをはじめて知りました。従来から私たちはどうしても自分の文化を基準にして、自分の考えや習慣が当たり前と考え、相手の文化を評価してしまいがちです。お互いの文化を批判したり、疑うのではなく相手を尊重し、受け入れてみる心遣いがあれば、この世界はもっと美しく輝き、人の交流も一層うまくいくにちがいないと私は強く信じています。
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