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感動、尊敬、カルチャーショック

王 星慧 (おう せいけい) 【中国】

 山口県立大学国際文化学研究科1年の王星慧と申します。中国から参りました。日本に来て感じたことが大きく分けて三つあります。それは感動、感心、カルチャーショックです。


 来たばかりの時のことをまだ覚えています。私はもう一人の中国人留学生と一緒に市役所に入国登録などの手続きをしに行きましたが、終わる時はもうずいぶん遅くなったので、バスがなくなりました。まだ来たばかりだったので、地図も携帯電話も何もなくて、歩いて帰ろうとしても道が分からなくて、タクシーを呼びたくてもどうやって呼ぶか分からない状態でした。二人はしかたがなくて、コンビニに入ろうとした一人のおじさんに道を尋ねました。あのおじさんは自分の携帯でタクシーを呼んで、タクシーが来るまで私たちと一緒に待っていました。タクシーが来ると、運転手に「県大までだいたいどれぐらいかかりますか」と訪ねて、「千円ぐらいです」と聞いたら、財布を出してお金まで払ってくれようとしました。もちろんそのお金を断りました。あの肌寒い異国の夜には、私は感動で眠れませんでした。日本人の優しさに心を打たれたのはそれだけではないです。研究室の方からぬいぐるみを頂いたことも、知らないおじいさんから靴棚を頂いたことも、バイト先の店長の笑顔も、先生方の親切なご指導も、どれでも感動の感情で心の中に響いています。


 日本に来る前に、「日本の若者はもうだめだ」という言葉はよく日本人の年寄りの方から聞いていました。しかし、実際に来てみると、そうではないということが分かりました。大学で学生たちはいろいろな新鮮なアイディアを考えだして活動する様子、バイト先でどんなに辛い仕事でも文句を言わずに平気で引き受ける姿、もっと素晴らしい人生を送るために難しい試験にチャレンジする努力、彼らの生活態度にすごく感心しています。日本での時間はまだ短いですが、日本にはまだ明るい未来があると思っております。


 しかし、留学生活は決していいことばかりではないものです。新鮮感が過ぎた後、私はカルチャーショックで一ヶ月間ずっとへこんでいました。中国と異なる交通ルール、知らない日本人の礼儀、食べなれない日本料理、理解できない現象などなど、慣れていきたくても、なかなか慣れられませんでした。中国では普通部屋を借りる時は、ベッドや机などの家具は付いているのですが、日本では何もついていないのはみなさんご存じでしょう。最初の食事はカップラーメンばかりで、スーツケースの上に座ってカップラーメンを食べる自分はあまりにも悲惨すぎると思ったから、涙がこぼれそうでした。幸い生活はだんだん安定してきて、曲線の最低点から最高点に登っているのに今頑張っています。


 話したいことがいっぱいあって、六分間で全部話せないです。私の感じたことを出来るだけ皆さんに伝えたいと思います。うまく伝えたかどうか分からないですが、これからも自分の感想を多くの中国人に伝えて、日中相互理解のために、自分なりの努力をしようと思っております。

 

 以上です。ご清聴ありがとうございました。

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