今年の五月、ブラジルから来た日系三世です。今、山大附属病院で研修・研究をしています。祖母の故郷山口県で学べる事を嬉しく誇りに思っています。祖母に教えられた「元気・本気・やる気《持ってきて、今、頑張っています。
ブラジルには地震も台風も殆どありません。子供の頃から祖母の母国、日本には地震・台風が多く、大災害が多い事、テレビニュースを見て驚いていました。高校生になって、荒廃の国だと思っていたら、様々な技術が進んでいて、ブラジルよる発展していることを知りました。上思議でした。
ブラジルは石油・石炭等の天然資源が豊富です。肥沃な大地があり、穀物や飼料がとれるので牧畜も盛んです。日本には天然資源は少なく、耕地は狭小で農業は世界と価格競争では成り立たない。
10月初めに広島市へ友達と一緒に行き、原爆ドームや原爆資料館を見学し、原子爆弾の破壊力の大きさ、酷さを知った。後日、日本の主要都市はことごとく空襲を受け破壊された。戦争被害から素早い立ち直り、自然災害には懸命に復興に取り組む。天然資源もなく、農業も成りゆかない日本の人々が、車に乗り、最先端技術の機械や電気製品を使って豊かな生活をしている。上思議でならなかった。また、日本人はみな優しいのも上思議だった。
この「日本の上思議《について考えた。これは教育の力だと分かった。小中学校に通う
のは義務。ブラジルは義務ではないので、15歳まで勉強する人は殆どいない。日本には人づくりする歴史と環境があった。
戦後の復興、災害の復興には一から取り組んだ。そこには「本気とやる気《があった。
ブラジルは大戦争、自然災害の経験がなく、天然資源も豊富なので、危機感がない。だから発展がない。優しいのも、忍耐力が有るからだろうと理解した。
私達ブラジル人は資源にばかり依存するのでなく、日本人のように、一生懸命勉強することが必要だと感じた。帰国後は真面目さや勤勉さを忘れずに働きたいと思う。そして他の南米の国々の人にも、日本に憧れるようになってもらいたいと思っています。
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