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 最優秀作品(2008年度)【中学生作文コンテスト 高校生による国際交流体験感想文コンテスト

最優秀作品【中学生作文コンテスト】(2008年度)

〜最優秀(県知事賞)〜
「地球に平和が訪れる日を目指して」
周南市立須々万中学校三年 佐伯 華波(さえき かなみ)さん
 平和とはいったい何でしょうか。平和について辞書には「戦争と対極にある状態、争いがなく穏やかな状態」と書かれてありました。今日の世界では動物を絶滅の危機に追いやっている地球温暖化が急速に進んでいたり、今この瞬間もどこかで戦争が起こり、たくさんの尊い命が失われていたりします。戦争が原因で「一、二、三」と三つ数える間に貧困により、死んでいく子どもたちがいます。こんな状況におかれている世界は到底平和だとは言えないでしょう。でも大人たちはまるでまだまだ余裕があるように今世界で起こっていることから目を背け「なんとかなるだろう」と無責任な考えを持っています。しかし気付いてください。絶えない戦争や、刻一刻と悪化する環境によって地球がどんどん死んでしまっていることを。「なんとかなる」と気休めの言葉さえ使うことができなくなっていることを。
 私が平和について真剣に考えるようになったのは、つい最近見たテレビ番組でマリの子どもたちの実態を知ってからです。マリという国は赤道に近いため、年中暑く極度の水不足という深刻な問題を抱えているのです。そのため、日本のように水道の蛇口をひねれば水が出てくる訳ではありません。生活に必要な水を得るために子どもたちが何キロも離れた井戸まで水を汲みに行くのです。それも汚染されて茶色く濁った水を得るために。暑ければ誰でも喉が渇きます。喉が渇けば水を飲んで渇きをうるおそうとするでしょう。しかしマリの水のように汚染された水を飲めば、病気にかかってしまうかもしれません。病気にかかれば、抵抗力の弱い子どもたちは死んでしまうかもしれません。でも水を飲まなければ生きてはいけないのです。生きるためにそんな水を今日も飲んでいる子どもたちがいるんです。汚染された水を飲んだことにより、死んでいく子どもたちは年々増え続けていると言います。この事実を知った私は、今の自分にできる事をしたいと考えました。そして新しい井戸を作るため募金活動に進んで取り組み、汚染されていないきれいで安全な水をマリのこどもたちに送りたい、そう強く思いました。
 おそらく同じような問題を抱えるのはマリだけではないはずです。今私たちが無駄に使っているお金を少しでも募金すれば、救うことのできる命は限りなく増えます。物が有り余っている日本を含めた先進国の人が、一体となりその有り余った富の一部をこの問題を解決することにあてたなら、きっとこの世界にもっと笑顔や幸せが増えることでしょう。私たちはみな同じ人間なのだから、生まれた場所によって命の重さに違いがあってはいけません。もしかしたら自分が汚染された水を飲み、辛い死を向かえていたかもしれないんです。たまたま豊かな国に生まれただけだということを忘れてはいけません。
 世界中の人、一人ひとりが自己のことばかりでなく、世界中の人の幸せを考え行動していくことが重要です。これは水の問題だけでなく、世界で起こる数々の問題を解決するすべとなることでしょう。私も世界の平和、いや、ありとあらゆる生き物の暮らす地球の平和を考え、そのためには今何をなすべきか明確にし、それを実行することのできる豊かな自分でありたいと思います。そして私たちの地球は平和だ、と胸を張っていえる日がくることを願っています。
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