私の国は中国です。私は中国少数民族のウイグル族の友達の写真をよく日本人の友達に見せて、クイズを出します。「この人は何人に見える」と聞くと、「ドイツ人」とか、「トルコ
人」とか、「イラク人」など間違った答えが返ってきます。「中国人よ」と言うとたいていの日本人はびっくりします。びっくりした後で、みんなは「うそ、この人が中国人?」とか、
「なんで?」とか強い反発を示します。
私は今山口県立大学へ通っています。中国人留学生はわずか17名ですが、四つの民族の
中国人がいます。漢民族はもちろん、イスラム教を信仰している回族、朝鮮語も 中国語も話せる朝鮮族、内モンゴルから来たモンゴル族もいます。それに関して、私はよく
日本人の学生から「中国にはイスラム教もある?」とか、「彼女のハングルはうまいなあ。」とか言われます。簡潔な説明が難しく、質問の相手にどうやって理解させるか迷います。日本は完全に単一民族の国ではないのですが、少数民族のアイヌ文化とかオロッコの文化を失ってしまって、単一民族の国のようになってしまいました。現在、日本人には、民族の違いに対する認識がほとんど無いみたいです。
さて、日本人の持つ中国人へのイメージは、太平洋に沿った中国東部に住む人々に偏りがちです。辺境地域に住む少数民族については、知識や情報が大いに欠けています。中国の国民のことを中国人と呼びますが、中国に住む最大の民族は漢民族ですので、普通の日本人にとっては、この「中国人」という呼び方は、多くの場合漢民族を指しています。もちろん、56の民族は、人種、言葉、服装、及び習慣などがかなり異なっています。しかし、みんなが兄弟のように、お互いに助け合いながら、中国で平和に暮らしています。同じ「中国人」とは言っても、人種の違いによって、ロシア族とタジク族のようなヨーロッパ系白人種がいるかと思えば、中国の西の新疆ウイグル自治区には沢山の少数民族がいてこれもほとんど白人のような顔をしています。中国では、もちろんイスラム教があります。むしろキリスト教徒よりイスラム教徒の数のほうが多いくらいです。中国の56の民族の中で10の民族はすべてイスラム教徒です。
56の民族には、自分の民族固有の言葉があります。少数民族は中国語と自分の民族の言葉をしゃべれるはずです。現在中国を代表する女性の服装となっているチャイナ・ドレスは漢民族の服ではなくて、もともと満州族の伝統的服装です。
このように、中国はずっと昔から漢民族と少数民族が悠久の歴史と共に歩んで来た典型的な多民族国家です。56の民族はさまざまな文化や伝統などを持っているからこそ、中国の文化は豊かになったし、これからも豊かになってゆくでしょう。
発表テーマ:「中国の民族」
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