私は、自分の住んでいる下関が韓国と近い位置にあるということで、街で韓国人を見かけたり、学校で韓国について勉強していくうちに、自然に韓国という国に興味を持つようになりました。
今回、「日韓高校生交流事業」の一員として韓国を訪れました。訪問前、政治的な問題から不安なこともありましたが、実際韓国を訪問するとそんな不安を全く感じさせない程、韓国のスタッフの方々が温かく迎えてくださり、とても嬉しく思いました。
私は、韓国に行って気づいたことや感じたことがいくつかあります。まずソウル市内を見学して気付いたことの一つとして、韓国の人々が伝統や文化をとても大切にしているということです。
今回の研修の間、私達はいくつかの歴史的名所を訪れました。南村韓屋村、光化門、清渓川、いずれも韓国の首都ソウルという都会でにぎやかな街中に隣接していますが、歴史的な建造物の景観を邪魔することなく、過去と現在の雰囲気にはバランスがとれていました。街の看板の文字は全てハングルで表記することが義務づけられているところもあり、最先端の街で景観を保つための努力を感じました。
また、現地の高校を訪れた時、伝統衣装のチマチョゴリを着て作法を習ったり、伝統音楽としてカヤグムという楽器を習ったりしました。その高校では、このような伝統文化を学ぶ授業があり、日常的に実物に触れていました。このように、韓国の人々は歴史や伝統文化を尊重し、今後も伝えていこうとしています。
これに対し、日本では最近着物を着ることもほとんどないのが現状です。実際に私も七五三以外で着たことはなく、着付けの仕方も分かりません。
韓国について多くのことを知り理解していく一方で、自国の文化をよく知らないのは恥ずかしいと思いました。韓国のみならず、外国を知るためには、まず日本のことをしっかり知っておくことが大切だと思いました。
次に、現地の高校で感じたことは、韓国の学生の勉強量の多さです。朝早くから学校に行き、夕飯も学校の給食を食べ、ヤザという夜間自立学習の時間もあり、夜遅くまで勉強していると聞いて、私は驚きました。それもあってか、韓国の学生は語学が堪能で、中には日本語を流暢に話せる子もいました。
日本語を話せない子も英語でコミュニケーションを取っていて、その凄さに圧倒されました。羨ましく思うと同時に、見習わなければいけないとも思いました。
また私は、韓国人の、人との距離の取り方についても驚きました。訪れた高校では、一人一人にパートナーがついて学校内を案内してもらい、一緒に給食を食べました。校内を見学する際、私のパートナーの子は初めてあった私の手を取り、私達は手をつないで歩きました。韓国では友達同士で腕を組んだり手をつないだりすることが当たり前だそうです。韓国に行く前の事前研修で聞いてはいましたが、実際にされた時は、正直驚きました。でも、私と仲良くなろうとしてくれているのだと思うと、何だか可愛く思えて嬉しくなりました。
その後の運動会でも一緒に腕を組んで応援したり話をしたりして、私達の距離がぐっと縮まったのを感じました。最後には、日本の学生も韓国の学生も、別れを惜しみ涙を流しました。4時間という短い時間でしたが、その4時間は交流をした全員にとってかけがえのない思い出になりました。
5泊6日の研修で新しく知ったことや驚いたことが多くありましたが、その違いを十分に理解し、楽しむことができたと思います。また、高校の歓迎式で日本の学生代表として韓国語で挨拶をするなど、新しいことにも積極的にチャレンジしました。この積極的にチャレンジすることは今回の訪問での私の目標でもあったため、私自身新たな一歩を踏み出せたと思います。
先日、釜山の中学生・高校生が私の通う学校を訪れました。一緒に韓国の伝統的なゲームを楽しみ、韓国語でたくさんの会話を楽しみました。韓国で受けた歓迎のお返しが少しは出来たかな、と思います。
今回の研修を通して出来た日韓の繋がりをこれからも絶やすことなく、互いを知り、互いの国を知っていきながらこの交流を続けていくことが、私に出来る未来のより良い日韓関係をつくるためのことだと考えています。
最後にこの研修に参加できたこと、そのために関わってくださった方々、新しく出会った日韓両国の学生、全てのことに感謝すると同時に、韓国で自分が実際に見たこと聞いたことを忘れす、今後に生かしていきたいと思います。
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