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国際理解、国際協力のための各種コンテスト

 募集要項(2014年度)

 最優秀作品(2014年度)【中学生作文コンテスト 高校生による国際交流体験感想文コンテスト】

最優秀作品【高校生による国際交流体験感想文コンテスト】(2014年度)

〜特賞(山口県知事賞)〜

二度目の挑戦

山口県立下関中等教育学校6回生 金子 穂佳(かねこ ほのか)さん

私は、10月24日から28日までの5日間、韓国の済州島で行われた「第4回済州国際フォーラム」に参加しました。

実はこのフォーラムへの参加は、今年が2回目でした。昨年は、とっさに英語が出てこなかったり、言う機会を逃したり、悔しい思いをしました。帰りの飛行機の中で、もっと英語を勉強して、また来年済州島に戻ってこようと決意し、今年、その夢が叶いました。

去年最も感じたのは、日本人は非常にシャイだということです。自分では社交的な性格だと思っていましたが、流暢な英語を聞くと、自分が話して会話が止まったら、と普段なら気にならないことが気になって、急に勇気が無くなってしまいました。そこで私は、早く打ち解けるための作戦を立てて臨みました。

例えば、名前が書かれたネームプレートをいつも首にかけるようにしました。海外の人は、人の名前の読み方やイントネーションをすごく気にするそうで、私は何度も名前をきかれました。私の「ほのか」という名前は呼びにくく、覚えづらいのだそうです。そこで、人に会ったら挨拶を必ずして、自己紹介をしました。すると、「私の名前を誰が正しく言えるかクイズ」が始まり、2日目には、全員が私の名前を覚えてくれました。

滞在中は、サプライズもありました。昨年ルームメイトだった韓国の女の子に再開したのです。友達と目が合った瞬間、本当に驚きました。済州島の生徒は、このフォーラムに二度参加することができないのですが、友達は今回、スタッフとして参加していたのです。自由時間に、お互いの近況を伝え会いました。この再会は、最高のプレゼントでした。

そしてついに、去年最も悔しい思いをしたパネルディスカッションが始まりました。今年は、去年以上にテーマについて調べ、自分の意見をまとめてパネルディスカッションに参加しました。

私のグループのパネルテーマは、「校内暴力を防ぐには」でした。私の意見は、被害者側にたったものでした。グループの多くは同じ意見でした。しかし、イラクの学生が「加害者も実は悩んでいるかもしれないよ」と言ったとき、そういう見方もあるのか、とはっとさせられました。その時の感覚を伝えることはとても難しいのですが、新しいものの見方を知り、自分の考えがもっと深まっていくのを感じました。英語を使うのではなく、英語で議論するとは、こういうことなのだと発見し、議論を楽しめるようになりました。

5時間の討論の後、パネル別発表の準備をしました。パネリスト13人で話し合い、私たちは劇で「Stop Violence」のメッセージをPRすることになりました。2時間たらずの準備で不安でしたが、全員が作った話をつなぎ合わせて、台本を作りました。みんなで冗談も言いながら、楽しく台詞を考えました。違う国籍の13人の意見を交えて、実際に台本ができたときは、感動しました。

また、劇中のダンスシーンの練習で、私がついていけなくて困っていたときも、みんなが私のペースに合わせてくれたり、何度も振り付けの復習をしてくれたりしました。そして、それぞれの国の文化や考え方を共有できて、私にとって、中身の濃い、あっという間の2時間になりました。

最終日は、19都市ごとに特技披露をしました。私たち山口県グループは、書道と茶道を披露しました。私は茶道を披露したので、後でたくさん質問されました。また、浴衣を着ていたら、「私も着てみたい」と言われ、着付けをしました。興味を持ってもらえて嬉しく思う反面、茶道以外の柔道、剣道、相撲などは、聞かれてもあまり答えられなくて、自分の国のことなのに知らないことが多いのを恥ずかしく思いました。海外の文化を理解するには、まず日本のことを知らなければならないと思いました。

帰国してからは、今でもSNSで連絡を取り合っています。あのイラクの友達は帰国後、学校中に「Stop Violence」「Respect Life」という張り紙をしたそうです。議論で終わるのではなく、実際に行動していることに感動しました。また、ハングルのテストの勉強中に、どうしてもわからないことがありました。そこで韓国の友達にSNSで質問しました。深夜だったにも関わらず、友達は私がわかるまで丁寧に教えてくれました。離れた今も、こうして友達とつながっていることがうれしいです。

このフォーラムに再び参加できたこと、そのためにサポートして下さった方々、行かせてくれた両親、済州島で出会った友達、全てのことに感謝し、今度は私が、誰かに新しい見方を伝えられるよう成長していきたいです。

〜特賞(日本国際連合協会山口県本部長賞)〜

未来の自分を見つめ直す

山口県立防府西高等学校2年 内田 有香(うちだ ゆか)

私は夏休みの三週間、防府市の姉妹都市アメリカミシガン州のモンロー市に親善大使として行ってきました。長い飛行時間の末アメリカに着き、アメリカの地に足をつけた瞬間「わあ、すごい!」私はそう言っていました。

見るもの聴くもの触れるもの全てに感動して、これから始まるアメリカでの生活に期待で胸がいっぱいになったことを今でも覚えています。

ところが一番初めにつまずいたのは、やはり言葉の壁でした。最初の数日間は、英語が上手く話せない自分が悔しくてもどかしかったです。でもホストマザーや地域の人々、市長さんは私の片言の英語一生懸命に理解しようとしてくれて、嬉しく思うと同じにこんなにも耳を傾けてもらっているんだから、頑張って伝えなきゃと思いました。それからはジェスチャーなども私の会話の一部として取り入れながら話すと、今までは英語を話すことだけに必死だった私がジェスチャーを使うことで、相手の目をきちんと見ながら笑顔でと色々なことを考えながらもスムーズに会話できるようになっていて驚きました。

だから私が思うことは、異国に行って言葉が通じない環境でもっとも大切なことは、「伝えようとする気持ち」だと思います。気持ちは、雰囲気や表情にも出るものだから大事にしなければならないと身に染みて感じました。

私は三週間の間、二軒のホストファミリーにお世話になることになっていて、どちらも母子家庭でした。一軒目のホストマザーは、カレンさんという料理上手で優しく大らかな方でした。私とカレンさんの二人だけでとても緊張していたけれど、面白いジョークで笑わせてくれたりして毎日楽しませてもらいました。一緒にショッピングに行った時私は驚いたことがあって、それはエレベーターで知らない人が乗ってきた時に「 HELLO 」と声を掛けることです。日本人だとこういった場面では、会釈で終わることが多いのではないかと思います。アメリカの人々を見習わなければと思う反面、日本とアメリカの文化の違いを改めて感じた出来事でした。それにカレンさんは、「 HELLO 」だけでなく、それからの会話も盛りあがっていてコミュニケーション能力の高さも実感しました。カレンさんは、私の憧れの人物像そのものです。

二軒目のホストファミリーは、姉弟のうちお姉さんが独立していたので、ホストマザーとホストブラザー二人の三人暮らしでした。

この家庭での生活は毎日が冒険のようで、キャンプファイヤーやスケートをしたりと、私の家では絶対に味わえないような体験をさせてもらい、慣れない場所での生活にもストレスや悩みなど全くないほどリラックスして充実していました。

母子家庭で生活することによって家族にも色々な形があることを知り、また自分の家族のことを考えるいい機会でした。ホストファミリーはホームステイ中の三週間だけの家族ではなく、これからもずっと私の大切な家族です。

私がこの事業に参加しようと思った動機は、英語を学びたいという気持ちはもちろん、それ以上に海外に行ってみたいという好奇心があったからだと思います。それと、今しかできない何か変わった経験をしたいという思いが参加しようと思ったきっかけです。そんな気持ちで三週間も全く知らない人の家へ、しかも言葉も通じない所へ行きました。この三週間で私は、色々な視点から自分自身を見つめ直すことで、将来をはっきりとした形で思い描けるようになりました。今まであやふやだった夢が明確になったことで新たな目標が生まれました。これからは、夢を実現するために今何をすべきかを考え、行動できるように努力していきたいです。

私は今回のホームステイを終えて感じたことがあります。それは自分に自信がついたことです。三週間アメリカでの生活をやり遂げることができたのだから、大丈夫と考えることでどんな困難なことでも前向きに積極的に取り組めるようになったと思います。

そして、さらなる好奇心・行動力を強められたこの三週間は、私にとってかけがえのない出来事となりました。

 この事業に関わってくださった全ての皆様への感謝の気持ちは一生忘れません。国際交流を通じて学んだことを未来の第一歩として生かしていきたいです。

 

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