2020年東京五輪大会招致活動のプレゼンテーションの中で、日本人のホスピタリティ精神を表す言葉として「おもてなし」は紹介されました。文字通りの意味が分かるが、真の意味は残念ながらよく理解できませんでした。
今年の四月に日本へ留学に参りまして、おもてなしという言葉を久しぶりに何度も耳にしました。
レストランはいうまでもなく、市役所、銀行、郵便局、コンビニ、スーパーまでスタッフの親切でやさしい対応を受けて、おもてなしという言葉をその時思い浮かべたのです。道に迷った時、忙しい仕事の途中でやさしく駅まで案内してくれた運転手さんからも、おもてなしの心を感じました。
そして、何年か前からずっと留学生の世話をし続けて、近くに住んでいるおじいちゃんとおばあちゃんたちが私たち留学生のために歓迎会を開いてくれたり、記念ビデオを作ってくれたり、やさしい顔で話を聞いてくださったりして、本当のお母ちゃんとお父ちゃんみたいで、私たちが笑顔になれば、お父ちゃん、お母ちゃんも笑顔になります。
日本に来て一ヶ月経った頃、ホストファミリーができて、お盆の時に、長崎実家への帰省まで付き合わせていただきました。お母ちゃんが実家の所々まで案内してくれて、私が来るために新しい布団まで用意してくれました。お母ちゃんはどんなに素敵なおもてなしの心を持っているだろうとその時に心の中は感動の気持ちでいっぱいでした。中国の中秋節は日本のお盆に似ていて、一家団欒の素敵な時間です。今は日本にいるけれども、さびしい思いはまったくなくて、暖かく楽しい思い出が沢山できました。
今ユニクロでアルバイトをしています。言葉の問題も含めてよくパートナーたちに迷惑をかけたりします。でも、いつもやさしく笑顔で助けてくれます。接客にはおもてなしの心が大切だと店長がみんなに言ったことがあります。相手の立場に立って、できるだけの気遣い、心配り、思いやりをして、相手を喜ばせ、満足させたい気持ち、報いを求めずに相手が喜ぶなら自分も自然に喜ぶ気持ちはおもてなしの心の真の意味だと思います。自分もぜひ頑張っておもてなしの心を磨いていき、しっかりとお客様やパートナーに伝えたいと思います。
日本に来てからたくさんのおもてなしの心と出会え、おかげで、毎日を元気よく、楽しく送っています。日本人の持っているおもてなしの心は本当に素晴らしいと心より思っています。自分もおもてなしの心を磨いていって、お世話になった人たちに恩返しを少しでもできればと思います。また、この素晴らしいおもてなしの心をもっと多くの人々、中国人でも日本人でも伝えていきたいと思っております。
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